生徒様より、ご質問を頂きました。
もしかすると、他にも疑問として抱えている方がいるかもしれませんので、こちらに書こうと思います。
さて、今回のご質問は、「測光」についてです。
通常、カメラは、購入した段階では「評価測光」になっています。
測光モードは、主にこの3つのパターン
・評価測光(多分割測光・マルチパターン測光)
・中央重点測光
・スポット測光
そもそも、測光とは、何の為にあるか?という点からご説明します。
あくまでの私の考えなのですが
カメラの操作は、マニュアルで露出を調整する「Mモード」が基本だと考えています。
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ちょっと余談です
Mモードを使うのが上級者のように思う人が多いのですが、
初心者こそ、まっさきに覚えるべきモードだと考えています。
でも、写真教室とかで、Mモードをいきなり教えるクラスが少ないのは
□先生が教え方を知らない
□時間が少ない
そのため、手っ取り早く、簡単に出来たような気持になれる、
Aモードとかを教える教室が多いのです。
私も教える側なので、そのことは、重々わかります。
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で、測光に話を戻しましょう。
■まず、このMモードと測光の関係から
Mモードで、撮れた写真の明るさを決める時は、測光モードはまったく関係ありません。
カメラマンが、Fや、SSや、ISOの数字を決めて明るさを決めます。
そこに、測光は、まったく入り込む余地がありません。
(=ですが、Mでも、ある状況の時に、測光が重要になりますが、後で、、、)
■じゃあ、測光とは何??
そもそも、測光とは何のためにあるのか??
それは、
「カメラに明るさを判断させる」
ためのものです。
「カメラに明るさを判断させる時」とは?
それは、
カメラのFや、SSや、ISOのいずれかをカメラに自動でやってもらうという時です
では、このいずれかをやってもらう時とは、どんな時かというと、、、
Pモード
Aモード
Sモード
Mモードでも、ISOオートにする時
このような時が考えられます。
このように
カメラのFや、SSや、ISOのいずれかをカメラに自動でやってもらう
という時、明るさの判断をするために、文字通り「光を測る」、測光が必要になります。
■通常の使用では、評価測光だけで良い
いかにカメラが進化したとはいえ、カメラも100%正確に光を読み取れるわけではありません。
ですので、カメラが明るさを判断して、撮った写真をみて
「暗いよ~」
「明かり過ぎだよ~!」
という写真になることもあります。
その時に、どのように対処するかというと
「露出補正」です。
これだけ覚えてけば充分かな~と思います。
で、
測光モードについては、いくつか種類がありますが
ちょっと説明する前に、お伝えしたいことがあります。
有名なカメラマンさんで、田中希美男氏が、ご自身で出版された「デジタル一眼もっと上達講座」で書かれていたところから抜粋させて頂きます。
↓↓↓
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測光モードでは、「中央重点測光」も「スポット測光」もシロートは選んではいけない。
使いこなしが実にむずかしい。
私自身も撮影の99%は分割測光であって、残りの1%が舞台撮影をするときにたまにスポット測光を選ぶくらいだ。
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私も、これは同じ意見でして
・評価測光(多分割測光・マルチパターン測光)
・中央重点測光
・スポット測光
この3つがあっても、基本、評価測光だけで良いかと思います。
でも、それぞれの特徴を知りたいという方のために、参考になるブログを見つけました!
ですが、注意しておいてください。
測光モードを変えなくても、露出補正をすれば良いだけです。
ブログの中に書かれている明るさの調整も、「露出補正」でやれば良いだけ。
やみくもに測光モードをいじると、訳がわからなくなるだけです。
特に、カメラごとに、測光のクセがあるので、このクセに慣れるまでは、評価測光以外は使わないことをおススメします。
■じゃあ、どんな時に、測光モードを変えるのが良いのか?
もういちど、3つのパターンを記載しますね。
・評価測光(多分割測光・マルチパターン測光)
・中央重点測光
・スポット測光
あくまでも、私の使い方ですが、私は、通常「中央重点」にしてます。
まあ、使った感覚として評価測光とほぼ変わりません。
つまり、評価測光と中央重点は、使い分けしません。
ほぼ同じものです。
大きく変わるのは、スポット測光です。
では、どのような状況でスポット測光を使うかというと、、、
それは、以下の3つ全てが当てはまる時。
①カメラのモードは
Pか、Sか、Aか、MのISOオート
②撮るシーンは、暗い部屋で
被写体だけに、スポットライトが当たっている
③露出補正を
じっくり調整する余裕が無い
この①~③すべてが当てはまる状況って、どんな時かというと
たとえば
結婚式の、入場シーンなどですね。
ウエディングは、移動する場所によって、照明やら太陽光やら、どんどん変わります。
なので、Mモードでは対応しきれないんですよね。
私の場合は、このような状況では、Sモードを活用しています。
その際に、周囲が暗いところでは、測光モードが「評価測光」だと、カメラは明るめに調整をします。
この状況で新婦の顔だけにスポットライトが当たると、完全に、そのスポットライトが当たったところだけ、完全に白トビが起きます。
これを防ぐために、新婦の顔の明るさだけを見るように、カメラに指示を出したい。
それが、「スポット測光」なのです。
スポット測光により、カメラに「顔の部分だけ」明るさを判断してもらうことによって、白トビをおさえることが出来るのです。
これも、じっくり露出補正をする時間があるならば、測光モードを変えなくても良いように思います。
ただ、ブライダルカメラマンは、そこまで余裕がありません。
ですので、カメラに頼りきる訳です。
ちなみに、スポット測光で白トビを防いで撮影した場合、写真全体が暗めに仕上がることが多くなります。
でも、それは編集で明るくすれば良いだけの話です。
■なぜ、ここまで白トビを防ぎたいのか?
改めて、白トビについても書きます
◎暗い写真を明るくするのは簡単です
◎白トビした写真は、調整も何も出来ません
つまり、測光モードとは、露出(明るさ)をどうのこうのするためでなく
白トビをさせないために使うものの1つと考えると良いのです。
※あくまでも、露出補正とセットで考えないと、実際の場面では使い物にならないです。
■あまりに、深すぎる測光モード
測光モードの使い分けについては、奥が深すぎです。
あえて、混乱させるために書きますが、Mモードでも、ストロボをTTL(自動調光)で使う場合は、測光モードが深く関連します。
ですので、あまり測光モードに触れない理由は、下手に混乱させないためです。
ですので、このくらいで考えて、終わりにします~
●じっくり撮れる時は、評価測光で良い
●スポット照明で撮る時に、スポット測光を使うかもって程度
※測光モードの違いは、実際にそれが必要になる場面で撮ってみることが、理解は早くできます。
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