「ただ、美しい写真を残したかった。みんなに、このダンスを知って欲しかった」
私は、そんな思いでカメラを手にしてから1年で、プロカメラマンになりました。
今や日本最大級のサルサダンスイベントで撮影する「踊るカメラマンTEAM」。
このカメラマンTEAMを仕切っているのが、私、しみずあきらです。
ダンス写真に出会うきっかけ
このイベントのたびに自分がダンス写真に出会った頃のことを思い出します。
今日はそのことについて書こうと思います。
私は、かつて、キューバ系のダンスコンテストで入賞をしたことがある、ダンサーでした。
とはいえ、私はそれを証明することが出来ません。
なぜなら、1枚も写真が残っていないからです。
その理由ですが、当時、ゲートシティ大崎で開催されていた「キューバンダンスコンテスト」のステージはとても暗かったので、それを写真に残すことはほぼ不可能だったのです。
このコンテストの後に、私は、ダンス講師という道ではなくカメラマンになる選択をしました。
それは、自分の踊っていた時の写真が無く、それを証明することが出来ないという切ない思いを、他のダンサーさんにさせたくないと思ったからでした。
ダンスカメラマンになる覚悟が芽生えた瞬間
サルサは、光の少ないクラブシーンの踊りで、それでいてとても高速な踊りです。
当時、私が買ったカメラがEOS KISS X2だったのですが、ISO1600までしかないこのカメラで、必死にダンス写真を追求していたんですよね。
カメラマンの方はわかるかもしれませんが、このISOで撮るなんて、かなり無謀なことをしていたと思います。
ただ、ほぼ毎日のように撮りながら試行錯誤していたこともあって、このカメラでも、明るい単焦点レンズを使うことで、どんどん撮れるようになっていきました。
そして、多くのダンサーさんのフライヤー写真に使われるようになりました。
ある日、横浜で開催された、バチャータ(サルサから派生した踊り)の大き目のイベントの際に「カメラお願いね!」と声がかかりました。
この時点では、まだ写真にそこまでの自信が持てていなかったので、友人であるプロカメラマンさんにも撮影をお願いして、一緒に撮ることにしたのです。
そのイベントのリハで、友人は自分に言ってきました。
「アキラちゃん、こんな暗いんじゃ撮れないよ。無理だよ」
そして、「もっと部屋を明るく出来ないか?」と会場スタッフに何度も交渉していました。
私は、サルサなどをクラブで撮り続けていたので慣れていたのかもしれませんが、友人にとっては絶滅的な暗がりだったようです。
イベント後、友人の写真は、まったくと言っていいほど撮れていませんでした。
そして、イベント報告の写真には、友人には申し訳なかったのですが、私が撮った写真が採用され
「あんなに暗いところでのダンスなのに、良く撮れてるね」
と、多くのダンサーさんに絶賛して頂いたのです。
友人のカメラマンさんには皮肉な結果になってしまったのですが、このことは、私に大きな自信をもたらしてくれました。
ここを皮切りにして、私のカメラマンとしての道がスタートしたのです。
神様が降ってきた話
私は、ダンスをやっている時に、不思議な経験をしています。
先に書いたキューバンダンスコンテストを目指し、練習を始めたころに撮ったビデオに映る私のダンスは、笑っちゃうくらいに下手の極みでした。
動画を撮るたびに自己嫌悪に陥るので、練習をはじめてからしばらくしたらビデオは撮らなくなりました。
でも、コンテスト間近になり、確認のために撮ったらなんとビックリ!
「え、これ自分??」と思うほど、踊りが変わっていたのです。
これ、ずばり
「ダンスの神様が降りてきた」
のです。
その経験をすると、何をするにも神が降りてくるように思うようになります。
そう!
カメラも神様がいると思います。
実際に、何人もカメラマンさんにカメラの神様が降りてきています。
カメラの神様が降りてくる際に共通するもの
カメラマンに、カメラの神様が降りて来るのは、どんな時でしょうか?
今や、カメラ講座で講師をやっていただいているエリノリさんがよく言ってますよね。
「現場に入るようになってから」と。
現場で撮るカメラマンには、カメラの神様は必ず降ってくると信じてます。
PhotoFanでは、現場同行や撮影チャンス情報をお伝えしています。
ぜひ、あなたもにもチャレンジして欲しいです!